8/31追記:大幅に加筆修正しました。
久しぶりに新譜を手にしてウッハウハです。こんにちは。
激ヤバガチバンドときどき演者が帰れなくなるコンテンツことARGONAVISのCDなんですけど、何故こうどっぷりいってしまったのか詳しい経緯は下の記事を読んでいただくとして。
ナビゲーターにもなったしヒビキを推し事務所と表現するようになりました。ヒビキスタイルをいっぱい見たので令和の怪物(CV:真野拓実)の声真似ができるようになりました。もうあの頃には戻れません。
わたしが普段いる界隈において円盤リリースやコンサートはちょこちょこありましたけどもCDのリリースってのはしばらくなかったのですよ。ジャイロのアルバムはフラゲできなかったし。最後は多分This isだから去年の11月…か……もう半年経ってしまうのか…まだまだ無限に味わえるぞ……
ということで(?)今回のはてブはJUNCTION/Yのレビュー擬きです!!!!!いぇーい!!!!!!
理論齧ってる人間の視点で綴るつもりですがあくまでわたしの主観なので悪しからず。お手柔らかにお願いします…(各方面に深々と礼)
の前に。
インストの収録がなくなったんですよ。
インスト収録自体は前作「星がはじまる」からなくなってはいましたが、アニメのシングル収録の王道(って勝手に呼んでるだけ)ボイスドラマは入ってたのでアニメ感がちゃんとあったんですけど、今回のCDはJUNCTIONとY、カップリングのQUIET DANCEの3曲が入っているだけ。より普通のバンドっぽくなったのでは…?なんて解釈してます。どんどんただのバンドになってくじゃないすか…………
でも個人的にインスト大好きなのであったら嬉しかった(小声)
開☆封
ジャケ写、「立体交差 JUNCTION」じゃん…
特典のアーティストカードはもりしーさんでした。いきなり脱線しちゃうんですけどもりしーさんと末ズロバ丸かざまぽんマルさんとがタメなんですよね……83年の年齢感どうなってるの……意味わからんな……
このわくわくする感じ久しぶりでチョー楽しいです。若干固いCDを取り出してプレイヤーにセットする、この瞬間が堪らなく好きなんですよね…おろしたてのCDって感じ。良。(?)
さ!!曲聴くぞ!!ぽちっとな。
JUNCTION
これホントに今週末やるんですか???????
初手のドラムの感じが新鮮。劇中で万浬くんはパワフルドラマーとして描かれているものの、今までの楽曲でここまでロックを押し出した曲ってなかったんじゃないかな。似た系統で言うとSTARTING OVERとかあるけど更に上を行った感じする。
毎度のことながらドラムは勿論どの楽器も難易度が爆上がりしてて楽曲制作チームの皆様が演者さんたちのことめちゃくちゃ信頼していらっしゃるのが分かる。テンポ早いし全パート手数多い中キメも点在してるの鬼だよな…ハマらないと途端にカッコ悪くなっちゃうし…合わせるのめちゃめちゃ大変よコレ
自分が鍵盤弾きだから鍵盤の話するけどイントロの下降16分何??間奏のソロ何??がんばってほしい………
蓮くんと結人くんのツインボーカルなのもSTARTING OVERを彷彿とさせる仕様になっているんじゃないかと。言うてもリリースから(現実軸だと)2年も経ってますからね…そりゃパワーアップもするよね…
実はね、初聴きの頃からずっと思っていたことがあるんです。ついに口を割るときが来た。言います。
JUNCTIONがリリースされた暁には何が何でも導音ファルセットの話がしたい
音階は8音で構成されているのですが、その中で1番目の音を主音(しゅおん)、7番目の音を導音(どうおん)といいます。
たとえば「ドレミファソラシド」なら主音はド、導音はシです。主音と導音は鍵盤でいうところの黒鍵も含めたすぐ隣の鍵盤、弦楽器でいうと隣のフレットにある、というのがルールになっています。主音のすぐ下の音が導音だと思って頂ければ。
この導音には主音に戻りたくなるという特徴がありまして。
実際の楽器か脳内かでシ~~~ド~~~~♪と鳴らして確認してみてください。
シの音が鳴っているときはなんとなく不安になる感じ、そこからドに行くとちょっと安心する/落ち着く気がしませんか?これが導音の性質というヤツなんです。
お辞儀の音の方が分かりやすいかも。礼→戻る のアレ。和音の一番上の音がシ→ド と移動しています。シでお辞儀して、ドで元の気を付けの体勢に戻ってくるあの感じです。(あれはあれでまた別の話になってくるのですが長くなるので割愛します)
話をJUNCTIONに戻しますね。
この曲は「レ」から始まる暗い雰囲気のする調・ニ短調(Dm)で、主音はレ、導音は主音のすぐ下なのでドの♯になります。
戦闘力高めつよつよ楽曲であるJUNCTIONにも先程述べた不安感煽る導音が出てくるパートがあるんです。
サビの「触れて 融けて 重なって」の「融け"て"」。ここの部分だけ蓮くんが歌い方変えてるのわかりますかね。これがいわゆる裏声、ファルセットってやつです。厳密に言うと裏声=ファルセットではないのですが、ここまで語ってると本筋から外れたただの音楽記事になってしまうのでまた別の機会に
息漏れが多いのでふわっとした声になるんです。あえてマイナスな表現をするとちょっと頼りない、弱い、みたいな。そんなファルセットを一瞬、しかも導音で使うことで不安定さが加速する、緊張が走るよねっていう話でした。あとは単純に歌い方を変えることで聴衆に「あれ?」と思わせる効果もあるとは思いますけども。
ほかにはWhat-if Wonderland!!のサビとかIGNITION(2サビの終わり)、5人ver.AAsideのフェリさんパートなどで聴けます。IGNITIONがいちばん分かりやすいかも。
なんでこんなに語るのかって?生涯の推しがファルセット使いだからsa…………
落ちサビで同主調転調してからのドミナントaugのドミナントの元に戻るっていう一連の流れがめちゃめちゃ好き。さっきの導音ファルセットの話だと「揺れて 感じて 繋がって」なんて両者の効能をこれでもかと発揮しておられるし。
ラスサビラストのガナリ下ハモ!!! 聴き逃さねぇよ!!!!!!
Y
「カードファイト!!ヴァンガード overDress」ED曲。
作詞作曲編曲はFLOWのTAKEさん。
これはJUNCTIONとは違うベクトルで新鮮だった。ストリングスがおる。ちゃんとクレジットに書いてあるの。史上初ですよ。多分。
クリシェ(コードの一部が少しずつ下がる/上がる)っぽいリフも印象的。コードはすごく単純で大きな変化があるわけではないけどこれは弦楽器じゃないと味出ない。羨ましいぜ。あとピアノのオブリガートめっちゃいい。totemo suki.
I don't know whyはサビスイッチって呼ばれるソレですね。みんな言いたくなるやつ。丁度パァンっていうし。(そういう理由?)
音的にもそうだけど、はじめて女性(メグミちゃん)目線で歌ってるのもすごいなぁって思ったのです。
そもそもキャラを背負っているバンドがアニメのタイアップやるってこと自体今まであった幾多のキャラユニットたちとは違って新しいなと思うんですけど、この曲の場合歌詞の主人公がキャラ本人ではないんですよ。
キャラソンってキャラ自身のことを歌ってる場合が多いじゃないですか。このキャラが思っていることを歌詞に乗せて歌う、歌詞中の僕や私や俺はキャラ本人ってパターンがほとんどだと思うんです。
でもこのY、歌詞の主人公は大倉メグミちゃん、歌っているのは七星蓮くん、七星蓮くんの声を担当しているのは伊藤昌弘さん、ってフィルターが通常より多いんです。ただいとーちゃんが女性目線の曲を歌ってるんじゃない。いとーちゃんが蓮くんというフィルターを通してメグミちゃんの心情を歌っているという何とも複雑な状況にあるわけです。劇中劇みたいな。表現するのめちゃくちゃ難しかったのでは……てかもうただのアーティストじゃん………
とはいえメグミちゃんと蓮くんがかけ離れた存在とも言い切れなくて。ラスサビの「移ろう季節の中で 居場所を作ってくれた」の「居場所」は 、メグミちゃんにとってはチームブラックアウトだし、蓮くんにとってはArgonavisだし。その居場所や仲間たちが「たくさんの幸せを教えてくれた」のはおんなじだと思うんですよね。よかったねメグミちゃん蓮くん………………
Yってどういう意味なんでしょう。安直にwhyとyouか何かのダブルミーニングかなとか思うんですけど、ユウユくんのイニシャルとも掛かってたりして。もうちょい歌詞考察したりちゃんとヴァンガード履修したら何か見えてくるかしら。
overDress、主題歌に惹かれて見てるんですが肝心の戦うとこのルールが全然わからなくって困ってます。トリガーって何。
QUIET DANCE
作詞はおなじみ中村先生、作編曲は関口晶大さん。
改めましてこんにちはワタクシがQUIET DANCE芸人です
QUIET DANCE強火担ガチ勢、QUIET DANCE狂いとも言う。ダブエス初めてのフルコンはこの曲に捧げると決めています。白状するとこの記事を書こうと思った理由の7割はQUIET DANCEの話がしたかったからです。
こちら界隈に足を踏み入れ半年程しか経過していない新規の分際で貴様と石を投げられそうなので先に謝ります。大変申し訳ありません。芸人のことは嫌いでも曲に罪はないのでいっぱい聴いてください。
いや何が好きって全てなんですけど、とにもかくにもこのQUIET DANCEという曲にはあらゆる「わかる」が凝縮されていると感じるのです。音源化されてからうわ~~~~そう!!わかる!!!!だよね知ってる!!!!!と同意で折り畳みして目頭押さえて天を仰ぐ日々を過ごしています。オタク特有の誇張表現ではありません。ノンフィクションでお届けしています。
騙されたと思って聴いてみ?絶対前世で聴いたことあるから。
最大限のリスペクトと愛を込めてポイントを列挙するのでとりあえず再生ボタンを押してみてほしい。
- キー
変ロ短調(B♭m)。大好き。加えて過去にわたしが狂ってきた楽曲は高確率でこのキーなんです。私信ってことでいいですか??(自重しろ)
- イントロのシュゥゥってやつ
打ち込みっぽい。タイトルの「DANCE」要素の回収になるかななどと。
- 1小節ごとにコードが変わる+4小節目はコード2コ
G♭→A♭→D♭(以上1小節に1コード)→B♭m→D♭onA♭。あまりにもわかる。
- ドラムのビートが徐々に速くなっていくアレ
岡崎体育氏ではない。でもコレホントによくあるんだよね。
- からのブレイク、からのギターのギュゥンとピアノのグリッサンド
速くなりきった(=16分音符になった)状態から一瞬無音になり、ギターとピアノが本領発揮とばかりに音を奏でていく。とてもわかる。
- というイントロ2段構え
ギター中心のイントロ1に対してピアノが参入していくのがイントロ2。最後の16分速弾きパートが美しい。
- おとなしくなる楽器隊
Aメロあるある、イントロが終わった直後のAメロでちょっと落ち着く
- かと思いきやAメロ後半で雰囲気が変わる
楽器隊が動き始める。
- 「僕はどんな顔して 笑えばいいのだろう」のコード進行
G♭→Fm→B♭m→E♭m→A♭→D♭。超☆王道進行です。
- Bメロ「やりすごす日常」のコード進行
Fm→F7onA→B♭m。F7を挟みA♭をナチュラルにするところがミソ。ベース音をAにするのもミソ。ポップス頻出事項。
- (イマ、ソラ、)"ミア" "ゲル"のリズムとコーラス
主人公が空を見上げる状況に何度出くわしたか分かんないでしょみなさん。
ミーアッゲ(シンコペーション)ーールーーーなのもとてもぽい。コーラスが厚めなのも非常にわかる。
- A♭(onC)×3
4分音符3つのリズム「タン タン タン」。わかりやすい。
- サビ前グリッサンド
知ってた~~~~~~~~~ッッッッ!!!!!!!!(顔を覆いながら)
- 「QUIET NOISE(NOTE/DANCE)」
4分音符3つのリズム「タン タン タン」リターンズ。とてもわかりやすい。何度も繰り返されるので脳にへばりつく。リフレインの魔力というやつです。そこにタイトル入れるのもイイ。
音ハメ(ダブエス QUIET DANCEで検索)も相まって尚の事キャッチ―な仕上がりになっている。是非この振りでライブ実装してください……
- 「Ah」のフォール
1サビ2サビ大サビと3回「Ah」が出てくるワケですが、全部切り方が変わっている。1サビを基準にすると2サビはちょっと長め、大サビはほぼフォールなし。歌詞の内容と絡んでいるとにらんでいるがここでは割愛。
- キメが増加する2番Aメロ
ダァ~~~~~~知ってんだよこっちはよ……
- 元に戻るきっかけはグリッサンド
グリッサンドで通常運転に戻っていくゥ。わかるゥ。
- サビ前の初見殺し
物騒な字面。
2番のサビ前にプラスされて初聴きのとき一瞬戸惑うやつ。アレのいい呼び方なんかないですかね
- 間奏のドラムのビートが速くなるやつリターンズ、ブレイクリターンズ
イントロでやった手口リターンズ。その手には乗らねぇぜ…と言いたいところだけど、やっぱり想像通りで笑ってしまう。これは前世で聴いたことあるポイントが高い。
- ラスサビの変則キメ+トドメのグリッサンド
ラスサビの在り方っていくつかパターンがあると思うんです。
静かな伴奏からはじまりサビの後半部分に差し掛かったところで通常のサビに戻るパターン、フェイクが追加されるパターン、キメを増やして大いに盛り上げるパターン、など。
こちらは後者。大幅にキメが増えラスサビを華やかに彩ります。に加えてトドメを刺すようなグリッサンド。ラスサビあるあるてんこ盛りでお届け。
ざっとこんなところでしょうか。
すこぶる耳なじみのいい曲ではありますが、ただのありきたりな楽曲として終わらないのがQUIET DANCE。前世で聴いたような安心感の中にちょこちょこ技巧的な要素が散りばめられているのですよ。上では触れなかった歌詞、コード、ディレイトリックを使用したギター、ボーカル伊藤さんの歌い方、などなど。この「わかる」と「わからない」の塩梅が最高。ラブ。
この曲だけで1本記事書けそう。色々落ち着いたらやりたいですね。待っててください。(え??)
追記:現在はてブの下書きには『ネットの片隅で、QUIET DANCEへの愛をさけぶ』という怪文書が眠っています。いつか出します。
おわり!!!!!!
これだけ振り幅の広い楽曲たちが1枚のCDに詰まっていて、そのどれもがちゃんとバンドのコンセプトから逸れずに存在しているところにArgonavisの引き出しの多さを感じたし、それは作家さんを完全な決め打ちにしていないおかげなのかもなぁって思います。
新たに書きたいことや訂正したいことが出来次第更新していく所存です。がんばるぞ。
JUNCTION A-G、無事に開催されますように!!
追記:お疲れ様でした~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!